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広島ルーツのオーストラリア人歌手、故郷でライブ
オーストラリアのブルーグラス(カントリー)歌手 ピート・デナヒーさんのライブが広島市内で開かれました。カウボーイハットに口髭、体全体を共鳴させたように豊かに響く低音ボイス…ピートさんは、カントリーミュージックが盛んな国の中でも有名な歌手のひとりです。
日本各地を回ってライブを開催しましたが、中でも広島での開催には特別な思いがありました。ピートさんの母親は広島出身の日本人で、ピートさん自身も12歳まで過ごした思い出の地なのです。母方の祖父は、管弦楽団の指揮者などとして広島では有名な音楽家で、ピートさんは「子供の頃、祖父がチェロを弾いていた姿が目に焼き付いている」と話します。母親とオーストラリア人の父親が出会ったのも音楽関係とのこと。そんな広島ルーツ・音楽ルーツのピートさんは、フィドル(バイオリン)を弾き弾き歌うので演奏中はほとんど俯き加減ですが、顔を上げた時のふとした笑顔に日本人の面影が見て取れます。
今回のライブツアーはオーストラリアからファン10人を引き連れて、観光も兼ねているとか。そのファン達は早くから前列に陣取って、ドリンクを片手に楽しく会話。ライブ会場として選ばれたのは最も広島らしい!?お好み焼き屋さん。後ろで、鉄板とヘラの「カチッ、カチッ」という音がしなければ、オーストラリアのパブにいるような錯覚でした。ピートさんはライブの後、懐かしいお好み焼きをファンの皆さんと一緒に堪能したようです。