広島日豪協会

News

豪流POST(11) 滑川和也さん(2019年8月入会)

  • ファームステイ先で
  • ゴールドコーストのビーチで仲間と
  • 滑川さん(左下)らがライフセービング資格を取得したことを伝える地元新聞記事

オーストラリア体験記

大学の最終学年時に就職活動がうまくいかず、自分の将来を描けなかった私は、ワーキングホリデー(ワーホリ)を利用してオーストラリアに行きました。ワーホリは外国に1年間滞在でき(当時)、その間に働けて、旅もできるビザです。決断したのは23歳のときでした。今から20年以上前のことです。

最初はシドニーに行き、ユースホステルやバックパッカーズホテルにステイしながら、タウンホールの近くのフードコートにある日本料理店で弁当を配達する仕事をしました。シドニーの街中を車で走るのはとてもエキサイティングで、楽しかったです。ドミトリー部屋で様々な国からきたバックパッカーやワーホリ仲間と出会いました。言葉が十分に通じなくても心を通じ合える出会いがありました。その感覚は今でも自分の中に実感として残っています。

オーストラリアで何かを達成したい、オーストラリアの文化や人の中により飛び込みたいと思っていた私は、シドニーに3か月程滞在した後にゴールドコーストに行きました。学生時代にライフセービングの世界を知り、本場オーストラリアのサーフ・ライフセービングにチャレンジしたいと思っていたのです。

ゴールドコーストでは、同じ志を持った日本人の仲間と出会い、サーファーズパラダイス・サーフ・ライフセービングクラブに入り、ライフセーバーの資格を取ることができました。無謀にもオーストラリアの荒波に果敢に立ち向かった自分の行動力には我ながら感服します。あの時のチャレンジ精神を忘れることなく、今も困難なことに怯まず立ち向かおうと思っています。

オーストラリア滞在中の主な拠点は、シドニー、ゴールドコースト、マウント・ブラーでしたが、その間にバックパックを背負って1人旅をしました。

バスで移動し、窓から見えるオーストラリアの景色を楽しみつつ旅しました。きれいな海岸線を走ったり、大地を走るカンガルーを見たり、街並みを通り抜けたり、景色の変化を楽しみました。1人でいると、声をかけてもらったり、一緒に行動をしたり、飲みに行ったりと、世界中のいろいろな人たちと出会い、共に時間を過ごしました。

海や自然が大好きな私にとって、自然豊なオーストラリアは理想の国でした。楽しいことも辛いこともありましたが、フレンドリーで大らかな国民性も自分に合っていました。

そして、多様性に溢れ、青い空、美しい海や自然に囲まれたオーストラリアで、自分自身の将来と向き合いつつ過ごした1年は、私の人生に想像を超える豊かさを与え、発想の枠を大きく広げてくれました。

今、私は広島で弁護士をしています。広島生活も弁護士歴も12年目です。

29歳のとき、「弁護士になろう」と思い立ったのが始まりですが、原点はオーストラリアにあるかも知れません。
いつかまた、オーストラリアに長期滞在したいと夢みて英語の勉強を続けていますが、今は弁護士としてオージーやオーストラリアに関わる人達のために力を尽くしたいと思っています。