健康基礎知識

放射線撮影。子供が不安そうです。

子どもたちが病気やけがで病院を訪れたときに、その程度や範囲を調べるために大人と同様にレントゲン撮影などの画像診断が行われます。画像診断には単純Ⅹ線撮影(レントゲン撮影)、超音波検査、CT検査、MRI検査、核医学検査、透視検査、血管撮影検査などがあります。※1
お子さんの不安が少しでも和らぐよう、事前に子供でも分かりやすい言葉で説明をして検査を受けましょう。
CT撮影について
①CTは大きなドーナツみたいな形をした体の中の写真をとる機械です。
②ベッドに横になってシートベルトをつけます。体が動くと写真がぶれてしまうので、動かないようにシートベルトで固定します。ベッドから落ちないための安全策でもあります。

③ドーナツのような穴の中を行ったり来たりして体中の写真を撮ったら、あっという間におしまいです。準備には少し時間がかかりますが、実際の撮影はとても短く、数秒で終わります。撮影中にはキィーンという音がしますが、それはドーナツの中をカメラで高速で回転する音です。CT撮影は痛くないし、何も感じません。ただし、造影剤という注射をしながら撮影をすることがあります。※2
MRI撮影について
①MRIは、大きな磁石でできたトンネルのような機械です。ベッドに寝て、トンネルの中に入っていき、体の中のより細かい写真を撮ります。
②ベッドに横になってシートベルトをつけます。体が動くと、写真がぶれてしまうので、動かないようにシートベルトで固定します。体内にペースメーカーや金属がないことが前提です。強い磁石のために壊れてしまうためです。このほか、刺青も鉄分が入っており、熱く感じるので撮影できません。

③耳栓をしたり、ヘッドホンをつけて音楽を聴いたりします。頭にヘルメットのような装置もつけます。撮影している間はゴンゴン、ガンガンと工事現場みたいな大きな音が続きます。それはMRIの強い磁石が装置のコイルを伸ばしたり、縮めたり、振動させるときの音です。
④実際の撮影はCTやレントゲン撮影と違って、かなり長い時間がかかります。MRI撮影は痛くないし何も感じませんが、騒音は苦痛な方がいらっしゃいますし、閉所恐怖症の方は検査に向きません。造影剤という注射をしながら撮影をすることがあります。※2
レントゲン撮影
①レントゲン撮影では、体内のいろんな部位を撮影します。
撮影部位や年齢により、座ったり、寝たり、立ったり、撮り方もさまざまです。レントゲン撮影、X線撮影、単純写真、単純X線撮影と呼び方はいろいろですが、全て同じ意味です。
②鉛のエプロンを着た技師さんが、サポートしてくれます。

③胸のレントゲンでは、技師さんのかけ声に合わせて息を吸ったり止めたりしてください。レントゲン写真はX線をするので、放射線被ばくをします。しかしその量はごくごくわずかなので心配はいりません。※2
※1国立研究開発法人国立成育医療研究センター「こどもの医療被ばくを考えるサイト PIJON」​​​​​​
(https://www.ncchd.go.jp/center/activity/pijon/index.html)から引用。

※2国立研究開発法人国立成育医療研究センター「放射線ってなんだろう?どんなことをするの?」
(https://www.ncchd.go.jp/center/activity/pijon/family/ct_picture.pdf)を加工して作成。
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